真・女神転生Ⅳプレイ日記（44）パン屋の末路 2013/07/20__14:57

１周目はパン屋の男はいつも本を抱えて私のほうをじっと見つめるばかりでしたが、２周目はイベントが発生しました。

■２周目、四大天使と会う前のクエスト
２周目はほとんど酒場の掲示板を見ていないので、クエスト発生の正確なトリガーは分かりません。私の場合は、「聖地シンジュクへ行け」というクエストを受けてミカド国に戻った時に受注しました。新規クエストは判断の選択肢が出るものがいくつかあるので、L/C調整に使えるものと思います。

■パン屋の末路
ずっとパン屋と話をしたかったのにバロウズちゃんが「マスター、見えてる地雷を踏むことはないわよ」といわんばかりのスルー推奨をしてきていたので、話を聞いてもらえないパン屋はついに悪魔になってしまいました。それもダンタリアンです。たくさん首のあるあいつです。彼一人がダンタリアンになったのではなく、ダンタリアンに吸収されてしまったもようです。

パン屋の付近で悪魔がいる云々という依頼を受けてパン屋のところに行くと、パン屋は「いいか…学問とは虚栄にすぎず人間でなくなろうとする努力だそうだ」とわけのわからんことを言ってきます。「いいか…」と言われましても。ちなみにこれは太宰治の言（『斜陽』1947）でございます。初期に会った頃「太宰治の人間失格を読んでいる」とか「それによって人間の憂いを知った」みたいなことを言っていましたが、本格的に太宰にかぶれたのでしょうか。

学問とか知識という意味では、彼のもつ「ラグジュアリーズにもご愛顧賜るほどの美味しいパン」を焼く技術こそ、大いなる哲学と真理におのずから通じているでしょう。その道を究めずにわけのわからない思想にかぶれるとは惜しいことをしました。パン屋よ、すべてを知りたければ己の道を究めよ！

パン屋は「俺はもっと…学びたい…今まで出来なかった分…知りたいんだ…」と切々と訴えてきます。まさに学問を放棄した太宰治の本を片手に言われても全く説得力のない発言です。それともパン屋は太宰で人間的苦悩を知りながら、太宰を反面教師として学問を求めるのでしょうか。…そんなわけないな。適当に聞き流そう。


「知識と引き換えになら悪魔になることすら厭わない」と言うパン屋は、ダンタリアンに姿を変じます。倒そうとすると命乞いをし、「俺はただラグジュアリーズが隠してた事を知りたかっただけなんだよッ」と言います。残念ながらそのラグジュアリーズもまた、何を隠しているわけでもなく、カジュアリティーズと同じくらい無知な人々でした。


一体、本を手にしたカジュアリティーズは知識とか学問とか階級闘争めいたことを言ってきますが、ほんとに疑問をもつ力が備わっていればもう一歩踏み込んで、ラグジュアリーズを敵視するのではなく、構造それ自体に疑問を感じる人があってもおかしくありません。でも1500年前に神に選別された者たちの子孫だけあって、ミカド国の住民は階級を問わず「そもそもあまり知的ではない」のです。人間の叡智は神様が東京に置いてきてしまったのです。


とすれば人として多くの可能性をもつ東京をないがしろにするのは気が引けますが、それでも今回のフリンは、ヨナタンについていきます。