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ドラゴンクエスト7の小説ブログです。 9プレイ日記もあります。
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あらすじ
セクターグルースでエキゾチック物質を得るためにはグルースのボスである夜魔マーヤーを討伐しなければならない。ライトニング号から解放された手負いの悪魔たちは我々に取引をもちかけ、一方、天使の力を得たゼレーニンは我々に助力を提言した。どちらの手を取るかは前線の唯野隊員の判断にかかっていた。




■同じセクターに同居する悪魔と天使
ライトニング号から逃れてきた悪魔たちは左の「隠れ場」に。一方、神の意志を実現しようとする天使たちは右の「隠れ場」にと、グルースの中には人外二勢力が同居する状態となりました。グルースをヤサと定めた悪魔たちのボスはこう言います。

ライトニング号の人間たちには酷い目に遭わされた。
お前たちが、あの残存勢力を処分するというのなら、マーヤーのところに連れて行ってやろう。

…とか何とか、そんなようなことでした。

これには唯野隊員も「ナマ言ってんじゃねーぞ」という気持ちです。常々人間を翻弄している悪魔勢が、人間の科学技術と圧倒的な鬼畜精神の前にあっさり凌辱され、ほうほうのていで逃げ出してきたというのなら、そのおとしまえは自分たちでつけてきてもらいたいものです。「かわりにやっつけてくれ」とは悪魔らしくもないです。あのくらいの連中を破れないで、何が悪魔でしょうか。そもそも、天使となったゼレーニンの歌声の力で連中から解放されておきながら、このような提案、全く誇りのない話です。我々もこんな取引を受けることによって悪魔たちを見損ないたくはないものです。堕落です。そのような情けない話をしてくる悪魔など我が手で倒し、この場は強硬突破させてもらおうではありませんか!

ということで、この気持ちの悪い提案は蹴り、強行突破をさせていただくことになりました。だいたいゼレーニンのせいでライトニング号のクズどもを総員射殺できなかったこともあり、さらにそのクズどもが投降する時の不気味な姿を見てしまったこともあり、唯野たちもちょっと血の気が余ったり鬱屈したりしています。これ以上ややこしい話をされるより戦いたいものです。

そのゼレーニンの提案も勿論、気味が悪いので却下です。彼女の提案というのは、「彼女の天使の歌声を使えば悪魔たちがフニャフニャになるだろう」という作戦であり、こちらは何の取引でもないらしい、ありがた迷惑なサービスです。しかし降伏して「ゼレーニンさまあ!」と言い出す連中は本当に気味が悪かった。あのような姿はなるべくなら見たくないものですし、ヒメネスが嫌がっているゼレーニンの声を悪魔たちに聞かせるというのは、悪魔たちも必要以上に苦しむのではないかと心配です。というわけで、悪魔とともに天使も退け、人の手と仲魔だけを頼りに、先に進むことにしたのでした。


■物理の女悪魔・夜魔マーヤー
今まで「素手で床に穴を開ける」とか「素手で装甲扉をこじ開ける」のような天使や悪魔の姿を見て、人を超越する者イコール魔術のイメージに捕われていた私は、何とも言えぬ疑問を感じてきたのはこれまで書いてきた通りです。しかしマーヤーとの戦いを通じて、私は「天使や悪魔の力というのは基本は物理」という厳然たる事実を突きつけられ、疑念を振り払ってこの悪魔に挑むことになったのでした。

というのはマーヤー様はスキルを使うと制裁を加えてきます即死です。味方に対して回復や補助をかける分には黙認されるのですが、マーヤー様に対して雷の一つでも落とそうものなら即座に殺害されます。最初軽く小手調べとばかり、銃弾にシャレた属性などつけたものを打ち込んでみた唯野隊員が即死→ゲームオーバーしたときには呆然としました。その後、仲魔に何度か試させてスキル使用=即死ということを確認したものの、何とか得られた情報は、マーヤーの弱点が銃撃だということです。

しかし物理攻撃が素で銃属性なのはLAW系の悪魔たちです。アンズーとか、城の物見塔が燃えている子とかです。これまでニュートラル悪魔しか育てて来なかった私はいまさらLAW悪魔を連れて戦える自信もなく、喚び出してみたものの急ごしらえのチームでは連携も取れず、うまくいきませんでした。結局、この戦いの中で私は自分が攻撃して仲魔は全員防御か補助魔法を使うという新しい戦い方を覚えたのでした。マーヤーは回避率も凄まじいので、下手に物理攻撃をしてミスをするよりは、仲魔は防御一択で肉の壁になりながら私の銃撃に追撃を加えるだけのほうがよかったのです。そんなこんなで、マーヤー様とはなかなかよい戦いをすることが出来ました。最近、アイテムを撒くことだけが仕事になっていた唯野隊員も久しぶりに主力らしいことが出来て格好がつきました。


■天使と悪魔の構図とは
プレイヤーである私・モル元は女神転生は最初にライドウVSアバドン王をやって、その後に真4をやって、その後にこのストレンジ・ジャーニーをやっています。ライドウはともかくとして明確にLNC分岐があるのはナンバリングタイトルである真4が最初だったのですが、人外をすべて「悪魔」と位置づけ「仲魔」とすることを可能としていながら、それと別に善悪概念と結びついた

善=天使=規律・規律による切り捨て
悪=悪魔=自由とそれゆえの弱肉強食

というコンセプトもまたあることにあまり納得できないまま、ちょっと無理も感じつつ、それでも何となくは理解してクリアしました。それでも、日本古来の神や、女神と呼ばれるものまで悪のほうに分類されているから、何だか奇妙な印象が残っていました。しかしSJではその位置づけはかなり明確であり、やっと世界観に納得のいった気がしました。従来のシリーズプレイヤーでないなら、真4よりSJをプレイしたほうが「女神転生におけるLNCの構図」というのは分かりやすいのではないかと思います。

つまり、SJでは悪魔の中でも「天使」と言われ自ら天使を名乗っているのは、唯一神を推戴する者たちです。この点が他の悪魔たちとは明確に違います。天使とは唯一神の意志を実現するためにその傘下にある悪魔たちであり、彼らの派閥がLAW悪魔として登場します。はっきりと「LAW属性」であることが示されていて、お名前の色でさえ区別がつくので、とてもわかりやすいです。LAW閥はそれに属している悪魔ならその発言傾向も皆統一されていて、非常にはっきりしています。もっとも、いわゆる天使以外の神々でもその思想に協調する者、思想的にそちらに近い者はLAW悪魔として分類されます。彼らの一派の代表としてニンゲンの前に立ち現れるのがマンセマットであり、マンセマットはシュバルツバースが生じた今、新たな世界を創造するにあたり、ぜひとも唯一神に従う世界へと世界を作り替えようとする者です。それに影響された人間たちは強い信仰によって神に従属するようになります。

一方、対立するCHAOS悪魔とは唯一神を推戴しない者たちなので、ここにいわゆる非キリスト系の、古来の神々や、地方の神々が属するのは当然のことなのでした。彼らは原始の状態、自然状態こそが生命力に溢れるあるべき姿であり、それゆえ美しいものであるとし、悪魔のありようとはそのようなものであると言います。そしてニンゲンもまた、生命である以上そのような悪魔のごとき性質を本質とするものなのだから、そのようにあるがままにあればよいのだ、と主張します。

なので、別段どうしても常に血で血を洗いたいとか、バーサーカーのごとく争い合うことばかりを求めているわけではなく、ただ、唯一無二の存在としての唯一神が決定する規律に支配されて、思想放棄した状態で実現する平和状態など、生命の本質に背く偽りの姿であり、それはもはや生命の死であり、そこに美しさはなく、そんな安寧は偽善のかりそめであるとして退け、魂の自由と解放を信奉しているのです。これについては、ルイサイファー君が折々に出てきてプレゼンしてくれます。ニンゲンもそうなればいいよ、もともとそういう存在なのだから、ということのようです。ニンゲンに対して、「唯一神の人形になどならず、誇り高く強く美しい神々や悪魔たちとともに在ろう」という提案をしてきているのです。ニンゲンを矮小な存在として冷たくあしらっているというより、それなりのアプローチをしてきてくれるのは、そういう気持ちに基づくようです。彼らは唯一神とは違ってニンゲンを守ってはくれません。しかし唯一神の「守る」は「飼う」と同意義ですから、悪魔たちはニンゲンを支配もしなければ退けることもしない、ただ、手を携えることは出来るようです。


結局、シュバルツバースに生じている争いとは、人外の世界における唯一神と神々との覇権争いとも言うべきものです。今のところ、神々のほうが勝利した場合にはそこに特定の覇権はないものとして描かれていますが、ルイサイファー君が喜ぶのは確かです。この争いの渦・シュバルツバースに身を投じた調査隊のうち、ゼレーニンは、人と人との終わりなき愚なる争いを鎮めるためには唯一神による規律とそれを実現する天使たちの力が必要であると考えていますし、ヒメネスのほうは、バガブーと合体して以来、実に生き生きとした様子で、自由を謳歌しています。

シュバルツバースとは行き詰まった人の世を改革するために、過去に幾度も生じてきた空間だそうです。かつての文明も行き過ぎてはシュバルツバースを生み出し、そしてリセットを繰り返してきた。このたびの新たなる世界は、天使とニンゲンが手を取り合って神のもとに従い、秩序ある平和を維持する世界になるのか。それともニンゲンは、その本質に秘めているという、悪魔たちと共感出来る感性を自由にほとばしらせ、ややこしい社会など形成せず、原始的で生命力溢れる野生の美をもって生まれ変わるのか。

シュバルツバースはニンゲンから見れば「我々の愚によって生じてしまったらしい世界」ですが、神、神々、悪魔たちから見れば、このように人外の力を覚醒させられるのはニンゲンが活動してこそ、ということなのでしょうか。宇宙生まれ変わりをどのようになすべきかという局面に、我々は立ち会っているらしいのでした。
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ゲーム大好きモル元です。

9のプレイも一段落ついて、そろそろ7小説に戻ろうか、と書き始めた途端、シャークアイの知名度や活動人口の少なさを再び思い知って打ちひしがれている今日この頃です。皆さんにシャークアイのことを思い出してもらったり、好きになってもらうために、めげずに頑張って書いていきます!

シャークアイ関連の雑談やコメントなど随時募集中。お気軽に話しかけてやって下さい。世の中にシャークアイの作品が増えるといいなと思って活動しています。

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