ドラゴンクエスト7の小説ブログです。
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こんなお話を知ってる?
人間に生まれついたのに、人魚になったお姫様がいて。
一年に一度だけ、人の姿に戻れるの。
海の者の永い命を生きながら、
その日だけは、二本の足を取り戻して……。
「アニエス? どう? 元気?」
ぱしゃん、と水を跳ねさせて、青白い肌の人魚が姿を現した。
ひとけない浜辺に佇んでいたアニエスは、振り返って微笑を返した。
「一年に一度では、歩き方を忘れてしまうわ。もう海に戻りたい。」
「あら、でも、一年に一度だけでも歩いておかないと、愛するシャークアイ様と会えた時、デートできなくなっちゃうわよ。」
「でも、足が痛いし、風が冷たいの。」
アニエスは彼女には珍しく悲しそうに言い募って、濡れた砂を素足で蹴った。
天を見上げれば夏の夜空には無数の星が、乳白色の見事な帯をなしていた。
「アニエス、空をごらんなさいよ。とっても綺麗よ。」
声をかけてみても、アニエスは顔を上げない。
もう海に戻りたいわ、ともう一度言って、両手で顔を覆ってしまった。
「アニエス? 泣いているの?」
「…いいえ…いいえ、…ごめんなさい。何でもないの。」
”天を分かつ、
あの川の両岸には愛し合う夫婦が暮らしていて、
一年に一度だけ許される日に、二人は川を渡り、出会う……”
アニエスを見ていると、どこかの国で聞いた、そんな言い伝えを思い出した。
でもアニエスは、年に一度だけ人間の姿に戻っても、夫には会えない。
何年も何年ももう数えきれないほどのその一日を、こうして虚しく明かしていた。
「アニエス、元気を出して。」
「……」
「大丈夫、生きていれば絶対に会えるわ。それだけ愛しているのですもの、絶対に会えるわ。」
涙はぽろぽろと零れ、足元の砂に吸い込まれていった。
アニエスの両足は、人間の足は、なんてか弱いのだろう。
あんな足で一人で陸に立つことなんて出来るはずがない。
支えてくれる優しい人がいなければ。
今年も叶わなかった逢瀬。
アニエスにあの言い伝えを教えてはかわいそうだわ、と人魚は思った。
二つの星が羨ましくて、きっと、もっと泣いてしまうだろう。
――――――――――
七夕によせて。
アニエスは人魚になってシャークアイを待ちながら、
一年に一度だけは人間に戻っていたのですね。
このエピソード、あまり見かけないので、
モル元の脳内だったのかな?と分からなくなっていましたが、
調べてみたらやっぱりゲーム中に出てきていました。
「一度人魚にしたアニエスを人間に戻すことはできない」
と海底王は言っていたので、
エンディングで、アミット漁の日にアニエスがシャークアイと一緒にいるのは
その「一年に一度の日」で、
やっぱりそのあとアニエスは海に戻るのだと最初モル元は思っていたのですが、
よりハッピーに考えると、
ドラクエだしそんなことないんじゃないのかな…?
きっと海底王や色々な力によってアニエスは人間に戻っているよね…?
と想像されます。
でも、それこそ織姫と牽牛のように、
一年に一度だけ会えるエンディング後の二人もいいな、と思っています。
少なくとも最初のうちはそうなんじゃないかなと…
そのお話はいつか機会があったら書きたいなーと思っています。
2009/7/7 モル元
人間に生まれついたのに、人魚になったお姫様がいて。
一年に一度だけ、人の姿に戻れるの。
海の者の永い命を生きながら、
その日だけは、二本の足を取り戻して……。
「アニエス? どう? 元気?」
ぱしゃん、と水を跳ねさせて、青白い肌の人魚が姿を現した。
ひとけない浜辺に佇んでいたアニエスは、振り返って微笑を返した。
「一年に一度では、歩き方を忘れてしまうわ。もう海に戻りたい。」
「あら、でも、一年に一度だけでも歩いておかないと、愛するシャークアイ様と会えた時、デートできなくなっちゃうわよ。」
「でも、足が痛いし、風が冷たいの。」
アニエスは彼女には珍しく悲しそうに言い募って、濡れた砂を素足で蹴った。
天を見上げれば夏の夜空には無数の星が、乳白色の見事な帯をなしていた。
「アニエス、空をごらんなさいよ。とっても綺麗よ。」
声をかけてみても、アニエスは顔を上げない。
もう海に戻りたいわ、ともう一度言って、両手で顔を覆ってしまった。
「アニエス? 泣いているの?」
「…いいえ…いいえ、…ごめんなさい。何でもないの。」
”天を分かつ、
あの川の両岸には愛し合う夫婦が暮らしていて、
一年に一度だけ許される日に、二人は川を渡り、出会う……”
アニエスを見ていると、どこかの国で聞いた、そんな言い伝えを思い出した。
でもアニエスは、年に一度だけ人間の姿に戻っても、夫には会えない。
何年も何年ももう数えきれないほどのその一日を、こうして虚しく明かしていた。
「アニエス、元気を出して。」
「……」
「大丈夫、生きていれば絶対に会えるわ。それだけ愛しているのですもの、絶対に会えるわ。」
涙はぽろぽろと零れ、足元の砂に吸い込まれていった。
アニエスの両足は、人間の足は、なんてか弱いのだろう。
あんな足で一人で陸に立つことなんて出来るはずがない。
支えてくれる優しい人がいなければ。
今年も叶わなかった逢瀬。
アニエスにあの言い伝えを教えてはかわいそうだわ、と人魚は思った。
二つの星が羨ましくて、きっと、もっと泣いてしまうだろう。
――――――――――
七夕によせて。
アニエスは人魚になってシャークアイを待ちながら、
一年に一度だけは人間に戻っていたのですね。
このエピソード、あまり見かけないので、
モル元の脳内だったのかな?と分からなくなっていましたが、
調べてみたらやっぱりゲーム中に出てきていました。
「一度人魚にしたアニエスを人間に戻すことはできない」
と海底王は言っていたので、
エンディングで、アミット漁の日にアニエスがシャークアイと一緒にいるのは
その「一年に一度の日」で、
やっぱりそのあとアニエスは海に戻るのだと最初モル元は思っていたのですが、
よりハッピーに考えると、
ドラクエだしそんなことないんじゃないのかな…?
きっと海底王や色々な力によってアニエスは人間に戻っているよね…?
と想像されます。
でも、それこそ織姫と牽牛のように、
一年に一度だけ会えるエンディング後の二人もいいな、と思っています。
少なくとも最初のうちはそうなんじゃないかなと…
そのお話はいつか機会があったら書きたいなーと思っています。
2009/7/7 モル元
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プロフィール
HN:
モル元
性別:
女性
自己紹介:
ゲーム大好きモル元です。
9のプレイも一段落ついて、そろそろ7小説に戻ろうか、と書き始めた途端、シャークアイの知名度や活動人口の少なさを再び思い知って打ちひしがれている今日この頃です。皆さんにシャークアイのことを思い出してもらったり、好きになってもらうために、めげずに頑張って書いていきます!
シャークアイ関連の雑談やコメントなど随時募集中。お気軽に話しかけてやって下さい。世の中にシャークアイの作品が増えるといいなと思って活動しています。
シャークアイ、かっこいいよね!
9のプレイも一段落ついて、そろそろ7小説に戻ろうか、と書き始めた途端、シャークアイの知名度や活動人口の少なさを再び思い知って打ちひしがれている今日この頃です。皆さんにシャークアイのことを思い出してもらったり、好きになってもらうために、めげずに頑張って書いていきます!
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